白を攻めることで黒模様を拡大する方針

終局までの Leela の判定結果を得る

Leela のメニュー『Analyze』『Analysis Window』と『Show Histogram』から,下図に示すような図が得られます。


上図に表示されている勝率ヒストグラムを見ると,短手数ながら,極端な落ち込み方で逆転されています。投了もやむなしです。

打ち込んできた白石への対応を考えましょう

左側の「次の一手の棋譜並べ」には棋譜の終局図が表示されています。そこで,手数窓 No. に「33」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。打ち込んできた白石に対して,黒はどのように打つべきか考えてみましょう。



Leela の解析結果 Analysis - Score Estimate に示されている候補点の一つ(例えば,M4 )をクリックしてみましょう。
白は下辺に潜って生きを確保する一方,黒は棒つなぎになって地を荒らされたと見えるかも知れません。しかし,黒 ⑰ によって,白3子の根拠を奪って,黒 ⑲ によって,左側と右側の白石を分断して攻める態勢ができました。上辺の左側と右側の白石も根拠がなく,黒必勝の形勢です。


「ツケにはハネよ」という格言に従おう

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「39」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。このあと,黒はどのように打つべきか考えてみましょう。ヒントは,「ツケにはハネよ」という格言です。



Leela の解析でこの局面まで進めてみましょう。そして,解析結果 Analysis - Score Estimate に示されている候補点の中に P9 があったらクリックしてみましょう。
図に示されるように,黒 ① とハネを打つのが良い手になります。白 ② 以下のように,右辺に潜り込んで生きを図ろうとするかも知れません。しかし,黒は,白を右辺に押し込めて,中央から左辺と下辺に散らばる白石を目標にして,黒 ⑦ のように攻める態勢を築くことができます。


相手のお手伝いになる手を打たないように

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「42」を入力し,「Jump」ボタンを押して見ましょう。黒「42」のノゾキは悪手です。白が「43」につながないときは,黒「43」に打って,右下隅の黒は安定します。しかし,白「43」につがれたときは,その後の手順に現れるように,上図の赤丸で示した位置に黒「46」と打ったとき,黒「42」と白「43」を交換が無ければ,白「5」がアタリになります。黒「42」は,このアタリを無くしているので,悪手になっています。
黒「42」では,白「39」の上側にハネを打つのが急所でした。


白を分断して攻めながら黒模様を拡大しよう

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「46」を入力し,「Jump」ボタンを押して見ましょう。前図で述べたように,黒「46」と打ったとき,白「5」がアタリにならないため,白は下辺に「47」と切り込んできました。その後,黒「56」が悪手だった(「61」に打てば,左側と右側を分断できていた)ため,白が大戦果を挙げました
しかし,ここは,Leela の想定展開図で示されるように,白 ② から ⑥ のように打って,下辺を渡っておくくらいでした。その間に,黒は ⑨ から ⑬ と左側の白石を切り離して,⑮ のハネに廻るのが大きなところでした。